2020年01月28日
ヨーロッパの鍼の歴史について
1991年にイタリア・オーストリア国境付近にあるアルプス氷河から約5千年前のミイラ。通称“アイスマン“が発見されました。そのアイスマンをX線写真で詳しく研究するのちにアイスマンは「腰椎症」を患っていたことが解り、腰にあった刺青が鍼治療のツボを示すものであると発表されました。すなわちアイスマンの発見は5千年以上前から鍼灸治療が行われたことを示す最古の生体証拠となりました。
中国では鍼治療が盛んに行われていましたが、ヨーロッパでも鍼治療が行われていたことがわかり、また紀元前ヒポクラテスは著書の中で「坐骨神経痛には耳背の静脈を切って治す」と述べていました。
時代は中世に移り1636年ポルトガルの医師.Zactus Lusitanisが著書の中で、腰痛患者の耳背にお灸をして治したとの記載があり、1704年.イタリアの解剖学者.Valsalvaはその著書の中で激しい歯痛に耳の皮膚を焼くという治療法をあげています。
1850年頃になるとヨーロッパでは多くの論文の発表があり、耳の図面、耳を焼灼する道具の図を挙げ坐骨神経痛だけでなく顔面神経痛、歯痛に応した記録が残っていました。
そして現代1951年.ポールノジェが治療所に訪れた患者の耳に2mm幅の火傷痕があるのに気づき坐骨神経痛の民間療法として焼灼治療をしているのを発見した。当時ノジェは鍼を習っていたことから、坐骨神経痛の患者に耳へ焼灼の代わりに鍼を試したところ同じ効果を得て1950年に京都大学の中谷義雄医学博士が鍼の良導絡(電気抵抗)の話を聞き、それを耳介の研究に取り入れ「耳介反射区」の作成を始め、世界で初めて耳の反射区を1956年にフランスの鍼灸大会で発表し耳つぼ治療ができました。
そして1990年WHOにより耳ツボの対象として、
1.頭痛
2.慢性腰痛
3.高血圧
4.喘息
5.歯の治療
6.禁煙・薬物依存のデトックス
にも効果があると発表され今の耳つぼ治療として確立しました、
実は意外に伝統のある耳つぼ・鍼治療。
中国ではなくヨーロッパが起源としています。
西洋医学がある中。昔から今まで続いているということはそれだけ効果があるということです。なにかお困りの際は耳つぼや鍼治療に頼ってみるのもいいかもしれません(^^)
最後までありがとうございました!
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